一度見たら忘れられない、心を惹きつける魅力を持った幻の銘木です。
独特な黒い模様は樹齢100年以上、さらにそこから300本に1本模様が現れるかどうかと言われており、人工的には作りだすことができない神秘の逸材です。
黒柿は密度が高く白い部分と黒い部分でも密度の違いがある為、乾燥の工程にとても時間がかかります。また、硬い木でもあるので加工にも高度な技術を要します。原木の状態から製品が仕上がる迄に大体10年ほどの年月がかかります。
黒柿の製品は大変希少価値が高く、非常に存在感があります。自然の力強いパワーを分けてもらえるような気がします。
[ろくろ製品について]
当店では漆などをかけず、木を磨きあげて仕上げる技法にこだわりを持っています。これを木地仕上げと言い、木目の美しさや木肌の感触や温もりを存分に味わって頂けます。この木地仕上げゆえに季節や気候等、お使いになる環境次第でわずかに伸び縮みすることがあり、蓋具合に影響する場合もありますのでご了承下さい。撮影状況、またお客様の端末画面により色調が異なる場合がありますのでご了承ください。
[お手入れについて]
- 時折、柔らかい布でふいてあげて下さい。布でなくても、使用する度に手で全体を撫でて頂くだけでも構いません。
- 水がつきましたらすぐにふき取ってください。(拭き漆加工製品は除く)
- 直射日光が当たる場所、高温多湿の場所には置かないでください。
[職人紹介]
木地師 西脇佳三 Yoshizou Nishiwaki
(日本木地師学会会員・長野県木工工芸指導員)
当店の製品は先代の原木探しから始まりました。
長野県を始め隣県の山主と木を探し、職人自ら伐採してきました。トラック数台分の銘木を用意する年も多くありましたが年々樹齢のある大きな樹木も少なくなりました。市場で購入してもかなり高価になってしまいますので、先代から残してもらった原木を大切に製品化しています。
そんな貴重な木に感謝すると共に木の持つ美しさを最大限に引き出そうという使命感が私にはあります。
木地工芸は一見素朴で地味ですが、木が何十年何百年生きたという証を伝える事の出来る仕事だと思っています。原木を何十年と丁寧に寝かすことで木に四季を覚えさせ、製品化のタイミングを自分の手で見極めます。長年木を扱うものだけが知る、木の声が聞こえるのでしょう。